兵庫知事疑惑　録音残す　元局長　公務中ワインねだる内容

　斎藤元彦兵庫県知事のパワハラ疑惑などを告発する文書を作成して懲戒処分を受け、７日死亡した元県西播磨県民局長の男性（６０）が、疑惑に関連した斎藤氏の発言の音声データや、県議会の調査特別委員会（百条委員会）での質疑応答に備えた陳述書を残していたことが１６日分かった。百条委委員長の奥谷謙一県議が記者団に説明した。
　一方、斎藤氏は１６日の記者会見で辞職を重ねて否定。音声データについては回答を控えた。
　データには、公務中の斎藤氏が特産品のワインについて「飲んだことがない」などと関係者に語りかけ、ワインを求めたように受け取れる発言が１分間弱、録音されていた。文書で指摘された「知事のおねだり体質」に関連した内容とみられる。百条委は１９日に調査資料とするか決める方針。男性は「死をもって抗議する」という趣旨のメッセージも残した。