【北大東】16日夜に開かれた、移動式警戒管制レーダー配備に関する村への二度目の住民説明会には、約70人の住民が参加した。防衛省の説明を受けた後、質疑応答の時間は質問が飛び交った。配布された資料を手に用意されたスライドを見ながら、防衛省職員の説明に終始聞き入る様子だった。 (1面に関連)
質疑応答は約1時間に及んだ。住民からは説明された防潮柵の設置についてや、今後も実施計画される環境調査の内容などの質問が相次いだ。基地配備について肯定的な質問もあった一方、「自衛隊を配備するということで、有事の際に攻撃の対象にならないのか」「与那国のミサイル部隊の配備のように、北大東も追加されるものはないのか」などといった懸念の声を上げる住民もいた。
防衛省の職員は「北大東島を含めて南西諸島に近いところに部隊を配備し、わが国を守るという意志を示していくことが抑止力を高めることにつながる」と述べた。
説明会に参加した60代の男性は「防衛のためなら賛成。村は過疎化が続いている。自衛隊が来て若い世代が来ることで活気も出るだろう」と期待する。
30代男性は「賛成でも反対でもどちらでもない。(配備によって)救急ヘリの配置など、医療環境の整備を考えてもらいたい」と話した。
(田中芳)
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有事に懸念 人口増期待も 北大東レーダー説明会 質問相次ぐ
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琉球新報朝刊