第58回琉球古典芸能コンクール(琉球新報社主催)が27日、那覇市の琉球新報ホールで開幕した。初日は安冨祖流三線新人部門の審査があり、受験者は課題曲「伊野波節」「稲まづん節」から1曲を選択し、緊張した面持ちで日頃の稽古の成果を披露した=写真。
同コンクールは三線、舞踊など琉球古典6部門に622人が応募している。また、第13回八重山古典芸能コンクール(同)には、箏曲、三線に53人が応募している。9月9日まで全部門の審査が行われる。
安冨祖流三線新人部門は、49人が受験し(応募者51人)、46人が合格した。合格率は90%。棄権は2人、失格はなし。合格者は次の通り。(敬称略)
古野眞佐江(岡山県)
ハイダー・キャサリン(中城村)
座覇太美子(那覇市)
川田結稀(同)
杵鞭とわ(埼玉県)
藪田佐知子(大阪府)
宮崎幸光(読谷村)
荒木由紀恵(東京都)
小西芳(滋賀県)
上原千恵美(糸満市)
岡田庸子(埼玉県)
藤原由希(那覇市)
川元真依(宮古島市)
小波津忠(西原町)
本村直樹(浦添市)
邱子唐(埼玉県)
藪田昌史(大阪府)
林真慶(神奈川県)
劉美辰(八重瀬町)
仲程琉一(那覇市)
奥平乙斗(宮城県)
村上友美(那覇市)
宮城エルソン苗(米国ハワイ州)
小西ローネン明(米国カリフォルニア州)
田中愛莉(京都府)
石田メルトン猛(米国ハワイ州)
供利美紗妃(那覇市)
石井郁子(米国ハワイ州)
我如古清秀(読谷村)
渡部淳司(大阪府)
佐藤佳子(東京都)
長嶺真希子(那覇市)
渡邉恵美子(東京都)
豊田睦(三重県)
上間卓巳(東京都)
星島孝子(岡山県)
松崎裕司(栃木県)
尾関由記子(愛知県)
谷田梢(大阪府)
宮里哲朗(那覇市)
平良朝秀(那覇市)
石井怜慧(米国ハワイ州)
町美佐子(那覇市)
山城祐介(与那原町)
瀧澤あかり(浦添市)
瀧澤蓮(同)
審査講評 レベルが高く 将来性感じる
全員最後まで弾き切っており、よく稽古をしていると感じた。例年に比べてレベルが高く、将来性を感じる。
手様(てぃーよー)は手と調子がバラバラの人がいた。手様がしっかりしている人はリズムも間も節回しも安定していた。安冨祖流の特徴である手様を師匠や師匠自身も学ぶ必要がある。
女性で息の長さが男性に比べて短い人が多い。発声法の研究を。三線の持ち方ができていない人がいた。対面の指導で持ち方や姿勢を確認して。着物に慣れていないことが原因のようなミスもあった。本番のように着物を着た練習も必要。
全体的に拍子がよく取れていた。歌詞の意味を考えて歌に乗せるようになるとより良くなる。