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「普天間」の即時閉鎖要求 辺野古移設撤回も 2200人怒りの声上げる<米軍ヘリ墜落抗議集会>


「普天間」の即時閉鎖要求 辺野古移設撤回も 2200人怒りの声上げる<米軍ヘリ墜落抗議集会> 米軍ヘリ墜落事故に抗議し、シュプレヒコールを繰り返した市民ら=21日、宜野湾市の普天間飛行場第二ゲート前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【宜野湾】米軍ヘリ沖国大墜落事故に抗議する県民集会(主催・沖縄平和運動センターなど)が二十一日夕、宜野湾市の普天間飛行場第二ゲート前で開かれた。平和団体や一般市民のほか、金武町伊芸区や名護市辺野古からも住民が駆け付け、二千二百人(主催者発表)が米軍に怒りの声を上げた。集会後は現場までデモ行進し、「米軍は飛行を中止せよ」「普天間基地を即時閉鎖せよ」などと拳を突き上げて叫んだ。

 主催者を代表し、同センターの崎山嗣幸議長は「米軍は事故原因を究明しないまま飛行を再開した。県民の声を深刻に受け止めない日本政府にも憤りを感じる。SACO合意は破たんした。十五年使用期限もまやかしだ。基地の即時閉鎖と辺野古移設の中止を求めよう」と力強く呼び掛けた。

 伊波洋一宜野湾市長は「もう恐怖なしに普天間飛行場を見ることはできない。普天間をこれ以上、ヘリ基地として存続させてはいけない。沖縄の声を一つにしよう」と市の枠を超えた広がりを求めた。

 このほか、ヘリ基地反対協や伊芸区、普天間爆音訴訟団、労働組合の代表らがあいさつ。休暇を理由に何の談話も発表しない小泉純一郎首相や、辺野古移設を堅持する稲嶺恵一知事に、批判の声が相次いだ。

 市民からの訴えとして、女性の会「かまどぅー小」の中学三年の生徒が事故後の心情を朗読した。
 県選出国会議員の照屋寛徳、東門美津子、糸数慶子の三氏も抗議に駆け付けた。

 集会では(1)普天間飛行場での全機種の飛行停止と即時閉鎖(2)同飛行場の無条件返還と辺野古への新基地建設の中止(3)事故全容の公表と被害者への完全補償(4)主権侵害への謝罪(5)日米地位協定の抜本的改定—の抗議要求を決議した。あて先は小泉首相や関係省庁、ブッシュ米大統領、在沖四軍調整官、稲嶺恵一知事などとなっている。