有料

【動画あり】過去最多の一日で8回、58人 嘉手納基地で米軍パラシュート降下強行 ライト落下も 沖縄


【動画あり】過去最多の一日で8回、58人 嘉手納基地で米軍パラシュート降下強行 ライト落下も 沖縄 パラシュートで嘉手納基地に降下する米兵=23日午後5時18分(又吉康秀撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

【中部】米軍は23日、嘉手納基地でパラシュート降下訓練を強行した。午後5時15分から同8時52分の間に、8回に分けて58人の兵士が降下した。本紙の目視調査で、異なる形状のパラシュートを2種類使用して訓練する様子や、訓練時につけるライトが落下し、基地内に落ちたと見られる様子も確認された。嘉手納基地での降下訓練は昨年12月から今回を含め計7回実施されているが、降下人数や回数は最多で、訓練内容も拡大している。

 訓練ではMC130J特殊作戦機から半球状のパラシュートを使用し、低高度から計21人、弧状のパラシュートを使用し、高高度から計37人が降下した。いずれも基地内に着地した。

 訓練実施を受け玉城デニー知事は23日にコメントを発表し、「県民の思いを踏みにじるものであり、大変遺憾だ」と抗議し、日米が合意した「定期的でないこと」との例外的要件にも該当しないとした上で、「常態化している」と懸念を示した。

 沖縄市、嘉手納町、北谷町でつくる「嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会」(三連協)の会長を務める桑江朝千夫沖縄市長は「なし崩し的な運用による基地負担の増加を危惧している。降下訓練を行わないことを引き続き要請する」とコメントを発表した。

 米軍は昨年12月から5カ月連続で降下訓練を実施した。悪天候による中止などがあり、最近では7月8日に実施していた。 (金盛文香、知念征尚)