刃物で女性を殺害した疑いで、元交際相手の男を逮捕 事件前に「暴行受けた」と警察にDV被害相談 沖縄・石垣


刃物で女性を殺害した疑いで、元交際相手の男を逮捕 事件前に「暴行受けた」と警察にDV被害相談 沖縄・石垣 イメージ写真
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 石垣市宮良の路上で23日夕、30代女性=同市=が胸や腹部などを刃物で複数回刺されて殺害された件で、八重山署は同日夜、住所と職業不詳の容疑者の男(44)を殺人容疑で逮捕した。同容疑者は事件に関わったとして、署に出頭してきていた。亡くなった女性は会社員で、容疑者の元交際相手だったという。逮捕容疑は23日午後5時半ごろ、殺意を持って被害女性を刃物で刺して殺害した疑い。県警は認否を明らかにしていない。

 県警によると、被害女性と容疑者は交際歴があり、市内で同居していた。10日に女性が同容疑者から「暴行を受けた」として八重山署に相談し、DV事案として対応が始まった。聞き取りの中で、交際解消を申し入れたものの拒否されていたことなどが判明した。署は被害届の提出や警察から同容疑者へ警告を発することを提案したが、女性は希望しなかったという。女性は同居していた部屋から関係者宅へ、避難したという。

 この数日後には、2人が交際解消に伴う同居先の退去について話し合っていたところトラブルになり、警察官が駆け付けて同容疑者に指導と警告をした。事件発生の約4時間前に、女性が退去準備のために同居していた部屋に戻った際、警察官が付き添ったという。

 県警人身安全対策課の大城巖次席は「被害者の意向をふまえながら必要な措置を講じていた。事件の全容解明を行う中で、DV被害者への対応について、改善すべき点があれば取り組みたい」と述べた。