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【深掘り】オール沖縄、衆院4区の候補者選び本格化 立民で難航、ゼロベースになったワケ


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この記事を書いた人 Avatar photo 佐野 真慈

 次期衆院選の沖縄4区候補者について、玉城デニー県政を支える「オール沖縄」勢力が候補者選びを本格化させる。選考委員会を25日に立ち上げて議論を開始する。4区の候補者選考を巡っては、立民が前回選挙に続いて公認候補として、オール沖縄会議の共同代表も務める金城徹氏(70)の擁立を目指していたものの、党本部と県連との意見の相違から難航していた。選考を一度ゼロベースに戻し、選考委が引き取る形になる。
 関係者によると、選考委の座長は照屋大河県議(社民)が務め、共産と立民、社大、にぬふぁぶしのそれぞれ代表者に加えて4区内の与党県議らも参加する。
 オール沖縄は今年3月には次期衆院選の選挙態勢づくりに取りかかった。県議を中心に各政党代表者らによる会議が立ち上がり、1~3区については現職と前職の支援を確認。4区は前回選挙で公認候補を立てた立民に託された。
 だが立民内部で、金城氏擁立を目指す党本部と同氏以外の可能性を模索する県連の一部との溝が埋まらず、結論が出ないまま棚上げの状況が続いている。オール沖縄関係者は「候補者選考のボールを立民に渡して半年。さすがに時間切れだ。このまま放置にしておくわけにはいかない」と話し、金城氏擁立の可能性は残しながら、ほかの可能性についての議論を急ぐ考えだ。
 4区を巡っては、6月にれいわ新選組が前豊見城市長の山川仁氏(49)の公認を発表した。関係者によると、県内1~4区の政党間共闘について9月、オール沖縄側にれいわから要請があった。れいわは1~3区で他党の公認候補を推し、4区は山川氏を共闘で支援するよう依頼する内容だったという。
 選考委では、金城氏に加えて山川氏への一本化の可能性も議論する。また、20日に市町村議員から出馬要請を受けた社大党副委員長で県議の比嘉京子氏(73)についても選考の対象とする。4区内の5市の市議らからも意見を募る。
 関係者は「年内選挙の可能性も取りざたされている。なるべく早く結論を出したい」と話した。 (佐野真慈)