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北朝鮮の「衛星」本島宮古間を通過 防衛省、PAC3展開は継続


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北朝鮮の「衛星」本島宮古間を通過 防衛省、PAC3展開は継続 東京・市谷の防衛省
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 【東京】北朝鮮が21日深夜に軍事偵察衛星を打ち上げ、防衛省・自衛隊は22日、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の県内展開など警戒態勢を当面続ける方針を固めた。複数の関係者が明らかにした。北朝鮮が引き続き衛星打ち上げを試みる意向を示していることを踏まえ判断した。 

 北朝鮮が発射した1発は分離し、一つは21日午後10時50分ごろ朝鮮半島から西に約350キロの東シナ海上の予告区域外に、二つ目は同午後10時55分ごろ沖縄本島と宮古島の間の上空を通過し、同57分ごろ予告区域内に当たる沖ノ鳥島の南西約1200キロの太平洋に落下した。

 防衛省によると、朝鮮中央通信は衛星打ち上げが成功し、偵察衛星「万里鏡1号」は軌道へ正確に進入したと伝えた。「早い期間内に数個の偵察衛星を追加で打ち上げる」という計画を示している。

 松野博一官房長官は22日の記者会見で「引き続きあらゆる事態に対応できるよう情報収集・警戒監視に全力を挙げる」と述べた。防衛省・自衛隊は4月下旬以降、落下物に備え、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を那覇市や宮古島市、石垣市、与那国町に展開している。 
(明真南斗)