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米軍船舶 与那原マリーナに寄港 沖縄県、使用自粛求める


米軍船舶 与那原マリーナに寄港 沖縄県、使用自粛求める 与那原町の与那原マリーナ(写真の船舶は米軍船舶ではありません)
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 米軍の船舶が10月29日から11月16日にかけて、給油のために与那原町の与那原マリーナに3回寄港していたことが29日、分かった。米軍船舶の与那原マリーナへの寄港は初めて。

 2回目以降は事前に寄港をする旨の打診はなかった。米軍側は今後も同港施設の使用を望んでいるというが、県は29日、在沖米海軍艦隊活動司令部に同港の使用を自粛するよう要請した。

 県港湾課によると、寄港したのは全長約15㍍の小型船舶2隻。10月27日に米軍側から寄港したいとの打診があり、担当職員が許可した。その後、11月9、16日にも給油目的で寄港したが、その際は港を使用する旨の連絡はなかったという。3回の寄港は全て給油目的で、接岸するなどの港湾施設の使用ではないため、違法性はなかった。

 一方、県は緊急時以外の米軍の民間港湾使用は自粛すべきとの立場を取っている。今回は基地対策を担当する知事公室など関係部局への情報共有が遅れた。港湾課の担当者は「本来であれば速やかに担当課から関係部局等に周知を図り、県の方針として自粛を求めるべきだった」と話した。

 同事案を受け29日、玉城デニー知事は「(県として)米側艦船の民間港の使用は自粛をするようにこれまでも求めてきている」と説明。今後の対応については、必ず担当部局と情報共有し「どのような対応をとるか部局のみで判断することがないよう話し合いをする」と述べ、庁内での連携が不足していたとの認識を示した。(與那原采恵)