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先島の「PAC3」、規模縮小し継続へ 固定化に批判も 沖縄の宮古・石垣・与那国の3島


先島の「PAC3」、規模縮小し継続へ 固定化に批判も 沖縄の宮古・石垣・与那国の3島 北朝鮮の「衛星」発射に備え、上空に向けて構えるPAC3の発射機=11月、石垣市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 北朝鮮による人工衛星発射に備え、先島諸島に配置されている航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)部隊に関し、防衛省が規模を縮小した上で、引き続き一部を現地に残す方向で調整していることが23日、関係者への取材で分かった。

 北朝鮮の朝鮮中央通信は、早期に複数の衛星を追加する計画があると伝えており、防衛省は迎撃態勢の継続が必要と判断したとみられる。

 一方、先島諸島を含む南西地域では自衛隊の増強が進められており、部隊の固定化につながるとして、地元から批判の声が上がる可能性もある。

 関係者によると、部隊は沖縄県の宮古、石垣、与那国の3島の自衛隊施設に配置されている。防衛省は今後、迎撃態勢を敷くことが可能な規模の部隊を残した上で、一部を撤収させる予定だという。部隊は4月下旬以降、3島に入った。北朝鮮は5月と8月に衛星を打ち上げたが失敗。そのたびに再発射を表明したため、防衛省は部隊を3島に残していた。これまでの衛星打ち上げで、日本領域で落下物は確認されておらず、破壊措置は実施されなかった。