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知事、うるま訓練場「白紙に」 防衛相、撤回に否定的 沖縄で初会談 辺野古中断も要請


知事、うるま訓練場「白紙に」 防衛相、撤回に否定的 沖縄で初会談 辺野古中断も要請 木原稔防衛相(左)に要望書を手渡す玉城デニー知事=17日午後5時44分、県庁(小川昌宏撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 梅田 正覚

 玉城デニー知事は17日、県庁で木原稔防衛相と会談した。会談後に報道陣の取材に応じた玉城知事は、うるま市石川の陸上自衛隊訓練場の建設計画について住宅地や県立石川青少年の家に隣接していることを挙げ「私は自衛隊を認める立場ではあるが、この計画については賛成しかねる。一度白紙に戻して見直していただきたい」と求めたことを明かした。

 一方、木原氏は、うるま市長や自民党県連からの要望を受け、土地取得後の利用の在り方について「改めてさらなる検討を指示した」と明らかにしたが、計画撤回自体には否定的な姿勢を示した。

 会談は冒頭以外、非公開。玉城知事は、米軍普天間飛行場の移設を巡る名護市辺野古への新基地建設工事を中断し、県との対話を要望した。木原氏は「日米同盟の抑止力と普天間飛行場の危険性除去を合わせて考えた時に辺野古が唯一の解決策」と述べ、工事を進める考えを示した。その上で「引き続き、さまざまな機会を通じて丁寧な説明を重ねていく」とした。

 木原氏は2023年9月の就任直後に宮古島市と石垣市を訪問していたが本島訪問は初めて。玉城知事とは24年1月に東京で初めて会談したが、沖縄での会談は初。自衛隊ヘリで上空から米軍基地などを視察したほか、基地所在市町村の首長から基地負担の現状を聞き取った。

 陸自訓練場建設計画については、計画地のゴルフ場跡地がある旭区や隣接する東山区、石川地区自治会長連絡協議会が反対し、計画断念を求めている。

 (梅田正覚)