沖縄県議会(赤嶺昇議長)は7日、うるま市石川のゴルフ場跡地への陸上自衛隊訓練場整備計画について、白紙撤回を求める意見書を全会一致で可決した。退席なしの全会一致となった。意見書の宛先は岸田文雄首相と木原稔防衛相、自見英子沖縄担当相。
政府が2022年に閣議決定した安全保障関連3文書で南西諸島の防衛力強化の方向性を示して以降、自衛隊施設の新設に対して県議会で与野党が一致して白紙撤回を求めるのは初めて。
意見書では「地元住民や自治会、うるま市、県にも知らされず発表されるという計画に県民の動揺は隠せない」とした。その上で、計画地に隣接する県立石川青少年の家には年間4万人の児童生徒などが訪れているとして「住民の生活環境に影響を与えかねず、学びの場の確保に支障をきたす恐れもある」と指摘し、計画の白紙撤回を求めた。
同計画を巡っては、うるま市内の全63自治会が加盟する市自治会長連絡協議会が全会一致で反対している。中村正人うるま市長や玉城デニー知事も計画の断念を求めている。