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マイナ保険証「通報」促す 河野氏、利用不可の病院で


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 河野太郎デジタル相が自民党の国会議員に対し、マイナンバーカードに健康保険証機能を持たせた「マイナ保険証」が利用できない診療所や病院があった場合、公的な相談窓口への連絡を支援者に呼びかけるよう求める文書を配布していたことが、20日分かった。
 マイナ保険証の利用率は5%程度と低迷が続き、状況の打開を図る狙いがありそうだ。ただ実質的に「通報」を促すことで、医療機関へ圧力をかけていると批判を招く可能性がある。
 文書は、利用率低迷の原因を「医療機関の受付での声かけにあると考えられる」と指摘。マイナ保険証が使えなければ、マイナンバー総合フリーダイヤルに電話するよう呼びかけ「厚生労働省から必要に応じて事実確認する」とした。河野氏の事務所によると、スタッフが19日までに国会内の自民党議員の事務所に配布した。デジタル庁と事前には調整していないという。河野氏は昨年12月の記者会見でも同様に、マイナ保険証が使えない医療機関に関して国への情報提供を求めていた。