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ボーリング調査開始 上関中間貯蔵、適否判断へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 山口県上関町で使用済み核燃料の中間貯蔵施設建設を計画する中国電力は23日、町にある社有地内の建設予定地で地質を調べるボーリング調査を開始したと発表した。同社はすでに進めている文献による調査と合わせて町に建設の適否を伝える。町は結果を踏まえ建設受け入れを議会で判断するとしている。
 同日午後に記者団の取材に応じた西哲夫町長は、町が適地と判断された場合でもすぐ受け入れの結論は出せないと説明。国、事業者と町を交えた住民説明会の開催を検討するとの考えを示した。村岡嗣政県知事も「事業者には、上関町からの要請にも十分配慮した上で調査に当たっていただきたい」とした。
 貯蔵施設は、関西電力との共同運営を前提に計画している。中国電は今回11カ所で調査を実施。地中に機械を押し込んで円柱の形をした試料を採取し、活断層の存在を調べる。予定する11本のうち23日は3本の掘削に着手し、全ての調査を終えるまでには半年ほどかかる見通し。地表の観察調査も並行して実施する。