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1ドル157円迫る


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 26日の外国為替市場で円安が加速し、円相場は一時1ドル=157円に迫った。1990年5月以来、約34年ぶりの水準。日銀が金融政策決定会合で現行政策の維持を決め、日米の金利差が当面開いた状況が続くとの見方が広がった。会合後、植田和男総裁の記者会見中に一段と円安が進んだが、その後は政府・日銀による為替介入への警戒感が高まり、短時間で155円近辺まで円高方向に振れる場面もあった。
 午後5時現在は前日比1円08銭円安ドル高の1ドル=156円70~71銭。ユーロは1円30銭円安ユーロ高の168円13~17銭。日銀によると、26日の東京市場では1ドル=155円42銭から156円82銭の間で取引された。
 朝方は日銀の決定内容を見極めたいとの様子見姿勢が強く、155円台後半で小動きが続いた。昼ごろに日銀が維持を発表すると156円を突破した。
 市場に詳しい外為ブローカーは「円安が止まらない状況だ。いつ政府・日銀による為替介入があってもおかしくない」と指摘。鈴木俊一財務相は同日の閣議後記者会見で「万全な対応を取っていきたい」と改めて介入の可能性を示唆した。