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定数4に現職2人、新人3人が予定 島尻・南城市区<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(9)


定数4に現職2人、新人3人が予定 島尻・南城市区<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(9)
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 島尻・南城市区は、定数4に現職2人、新人3人の計5人が立候補を予定している。

 与党2人、野党3人で争う構図だ。選挙区に含まれる南城市、南風原町、八重瀬町、与那原町の4市町全てから立候補者が出る。

 共産公認の玉城武光氏(75)は、3期目を目指し、地元八重瀬町に事務所を設置した。県政報告会や女性の集いなどを開いている。地域に配布したアンケートでは350人から地域課題などの回答を得た。当選後の政策に生かしたい考えだ。地域の人との対話を重視し、支持浸透を図る。港川漁協組合長としての強みを生かし、漁業者票の獲得も狙う。

 南城市議1期目の瑞慶覧長風氏(30)は、社大公認・社民推薦を受けて初当選を目指す。地元南城市を中心に4市町に支部を設置し、議員などの支援者と地域回りに励む。平和運動に取り組んできた知名度や、祖父で元社大党委員長の故・長方氏の地盤を生かす。1人でも多くの人と会うことを意識する。子育て世帯と意見交換できる車座集会も開きたい考え。

 3期目に臨む自民公認の座波一氏(64)は、地元の南城市に事務所と支部を構えた。同市を中心に保守層の票固めに奔走する。公明の推薦を受ける。現職の強みを生かして議会報告会を各地で開催する。企業や地域の会合に参加し、有権者と対話を重ねて支持拡大を狙う。東海岸地域・南部地域の振興、嘉手納以南の米軍跡地利用の推進などを訴える。

 与那原町議を2期務めた徳田将仁氏(36)は、今期で引退する石原朝子氏の後継として、自民公認・公明推薦を受け初当選を目指す。与那原町議8人の支持を得る。与那原町は他市町と比べ有権者数が少ないことから、石原氏の地元の八重瀬町からも同町議9人の協力を得て、広域的に保守票を固めるために動いている。南部地域の発展を訴える。

 南風原町議2期目の新垣善之氏(45)は、無所属で初当選を狙う。公明の推薦を得た。南風原町から候補者が出るのは16年ぶりで、同町を重点的に回る。赤嶺正之南風原町長や南風原町商工会の支援を得る。自転車をこいで地域を細かく回り、知名度の浸透に努める。高校教師の経験を生かし、柔軟な教育環境の実現、教職員のゆとりある働き方改革を訴える。

 (’24県議選取材班)