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米軍、展開地で整備へ 国防総省構想、艦艇や軍用機


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ワシントン共同】米国防総省は15日、米軍が展開する地域で艦艇や軍用機などを整備する構想を発表した。現在は主に米本土で修繕しているが、同盟国の協力を得て「MRO(整備、補修、分解修理)」の地域分散を目指す。インド太平洋地域で台頭する中国などを念頭に、各地で米軍の態勢を素早く整え、抑止力を強化する狙いがある。
 日米は4月の首脳会談で米軍の大規模補修に日本企業が従事できる仕組みの整備で合意した。今回の構想は、MROでの日米協力を加速させそうだ。
 構想は各地の同盟国と連携を強化し、装備の維持に必要な資源確保に努めるとした。防衛システムを共有し、共同開発・生産の可能性がある同盟国を優先すると明記。防衛産業の参加や投資を促進するための政策も盛り込んだ。
 バイデン政権は、南シナ海でフィリピンと対立し、台湾への軍事圧力を強める中国を警戒。米高官は、艦艇を日本や韓国などで修繕できれば戦力維持が容易になり、地域の緊張の高まりや紛争の発生に対応できると指摘していた。