知事「実質審理見えた」　辺野古訴訟「原告適格」に

　名護市辺野古の新基地建設を巡る住民らによる訴訟で、原告適格を認め、審理を一審那覇地裁に差し戻した福岡高裁那覇支部の判決を受け、玉城デニー知事は１６日、コメントを発表した。
　新基地建設を巡る県と国の訴訟で県にとって厳しい判断が続いた中で「県の埋め立て承認撤回処分を取り消した国土交通大臣の裁決に関する実質的審理への道が見えてきた」と評価し、今後の展開に期待を寄せた。
　知事は、新基地建設を巡る訴訟で「住民側の勝訴は初めてのことだ」と意義を強調し、基地の運用が始まれば、多くの被害を受けると訴える辺野古周辺住民にとって国交相の裁決が取り消されるかは「重大な問題」と指摘。裁判所に対し「住民の声に耳を傾け、適切に判断されるよう期待する」とした。（知念征尚）