有料

5・15県民大会宣言


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 「復帰の内実を問い直そう」との呼びかけに始まる大会宣言は、冒頭で辺戸岬の復帰闘争碑に刻まれた「県民の平和への願いは叶(かな)えられず、日米国家権力の恣意(しい)のまま軍事強化に逆用された」との碑文を引用した。
 この状況を県民は「見過ごしてきたわけではない」とし、名護市辺野古での座り込みや与那国・石垣・宮古での自衛隊配備に対する抗議などで軍備増強に反対の意思を示してきたと強調した。
 災害救助や医療支援で自衛隊や海上保安庁の果たす役割への評価が県民の間にあることにも触れつつ、その期待は戦争をする組織に向けられたものではないとも指摘した。
 うるま市の陸上自衛隊訓練場建設計画を白紙撤回に至らせた住民運動を「画期的」と評価。世界中の紛争を終わらせるためにも「戦争をしない」と決めた平和憲法を生かしていこうと呼びかけ、「平和と暮らしを守るため、基地のない沖縄、平和な日本、戦争のない世界の実現を目指す」と宣言した。