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「うまずして何が女性か」 上川氏、発言撤回 「真意伝わらず」と指摘受け


「うまずして何が女性か」 上川氏、発言撤回 「真意伝わらず」と指摘受け 記者団の囲み取材に応じる上川外相=19日午前、静岡市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 上川陽子外相は19日、静岡県知事選の応援演説で自民党推薦候補の当選に向け「この方を私たち女性がうまずして何が女性でしょうか」との自身の発言を撤回した。「私の真意と違う形で受け止められる可能性があるとの指摘を真摯(しんし)に受け止め、撤回する」と静岡市で記者団に語った。岸田文雄首相は「誤解を招く表現は避けるべきだと私も思う」と視察先の山形県酒田市で記者団に述べた。
 上川氏は発言の趣旨に関し、自身が初当選した2000年の衆院選に触れ「女性のパワーで私という衆院議員を誕生させてくださった皆さんに、いま一度、女性パワーを発揮していただき、知事を誕生させようとの意味で申し上げた」と説明。「初当選以来、女性が新しい変化をうみ出すことを日本中、世界中で実感している。その思いは変わらず、日々強まっている」と語った。
 自民の森山裕総務会長は記者団に「女性蔑視の意思は全くない」と述べて擁護した一方、立憲民主党の泉健太代表は「冷静に言葉を伝えなければ、外交上の問題も発生する。外相としての資質も疑われる発言だ」と非難した。
 立民の辻元清美代表代行は「産みたくても産めない人がたくさんおり、経済的理由で出産をちゅうちょしている人もいる」と指摘。国民民主党の玉木雄一郎代表は「言葉は慎重に選ぶべきだ。軽率だった」と語った。