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県、訓練中止を要求 嘉手納降下訓練 国は容認姿勢


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米軍が23日に嘉手納基地でパラシュート降下訓練の実施を計画していることを受け、県は22日、沖縄防衛局と外務省沖縄事務所に対し、訓練を実施しないよう口頭で要望した。国側は、訓練は物量投下を伴わず少人数であるなど、嘉手納で訓練を実施する「例外にあたる」として訓練を容認する姿勢を示した。
 要請で、県側は玉城デニー知事が10日に東京で木原稔防衛相と面会し、直接中止を求めた経緯に触れ、訓練継続は「県民の思いをないがしろにするものだ」と強く反発。
 訓練が1カ月おきに実施されていると指摘し、日米が嘉手納で訓練を実施できる「例外」の条件として合意した「定期的なものでないこと」という要件にも反すると問題視した。
 また「滑走路改修が完了するまでに相当の期間を要することが考えられる」と、嘉手納での訓練長期化に強い警戒感を示した。
 国側は、米軍の説明として、本来伊江島で実施されるべき訓練の大半を海外で実施しており「そこで消化しきれない分を嘉手納で実施している」として理解を求めたという。 (知念征尚)