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静岡知事に野党系鈴木氏 自民、3補選続き敗北


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 川勝平太前知事の辞職に伴う静岡県知事選は26日投開票され、立憲民主、国民民主両党が推薦した無所属新人の元浜松市長鈴木康友氏(66)が、自民党推薦で無所属の元副知事大村慎一氏(60)、共産党の党県委員長森大介氏(55)ら計5新人を破り初当選を果たした。
 自民は全敗した4月の衆院3補欠選挙に続く大型選挙での敗北で、岸田文雄首相の政権運営に痛手となった。派閥の政治資金パーティー裏金事件による逆風が響いた。立民、国民は次期衆院選に向けて弾みにしたい考えだ。
 川勝氏が環境への影響を懸念し、静岡工区の着工を認めてこなかったリニア中央新幹線への対応が主な争点となった。鈴木氏は推進の立場から「水や生態系の問題をないがしろにしない」と訴え、環境保全との両立を掲げた。野党幹部が相次いで静岡入りし、市長を4期務めた知名度を生かし、浜松市を含む県西部を中心に支持を広げた。
 大村氏もリニア事業の推進を主張。「大井川の水と環境を守るため流域市町と連携する」とアピールした。「自民色」を薄めるため、党幹部は応援を控え、地方議員らによる選挙戦を展開したが及ばなかった。森氏はリニア反対を打ち出したが浸透しなかった。
 諸派新人の政治団体代表横山正文氏(56)、いずれも無所属新人の自営業村上猛氏(73)と会社社長浜中都己氏(62)は支持が広がらなかった。

 ▽静岡県知事選 22時 
 106919鈴木 康友 無新
 106227大村 慎一 無新
  20119森  大介 共新
   2533浜中 都己 無新
   1050村上  猛 無新
    566横山 正文 諸新
       (開票率未発表)