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沖縄・済州・海南で協議体 県、提案受け参加検討へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 訪韓中の池田竹州副知事は29日、韓国の済州特別自治道などが主催する「済州フォーラム」の地域外交に関するセッションに出席した。現地報道によると呉怜勲(オヨンフン)済州道知事は、済州道と沖縄県、中国・海南省の3地域の間で「3者間ネットワーク協議体」という新たな枠組みの発足を提案した。済州道側は11月に沖縄を訪問し、友好都市協力を締結するほか、その場に海南省関係者も招いて協議体の構想を具体化する計画だという。県は今後、参加について検討する姿勢で、東アジアの島しょ地域同士が連携する新たな国際協力の枠組みが動き出すか、注目が集まる。
 県幹部が同フォーラムに参加するのは、昨年の照屋義実副知事に続いて2回目となる。
 呉知事は協議体の立ち上げにより観光、通商、文化、人的交流、未来の新産業といった分野で連携を深め「韓・中・日の平和と共同繁栄に具体的に寄与する」と意義を語った。
 現地報道によると、池田副知事は「済州・海南と平和、観光およびグローバル課題解決に貢献するネットワーク構築を希望する」とした上で「こうした交流協力が国連の持続可能な発展目標(SDGs)達成に貢献するだろう」と共感を示したという。
 一方、県によると池田副知事は、済州フォーラムの会場内で呉知事と面談。池田副知事は「厳しい国際情勢の下、地方間連携の重要性が増していると感じている」と話した。呉知事は11月に来沖する考えを示し、スポーツなど交流を深める考えを示した。(知念征尚、與那原采恵)