有料

故・中村哲さん 生前の文章出版 ペシャワール会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 アフガニスタンで医療・農業支援をする福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」は1日、現地代表だった医師の故・中村哲さんが日本の支援者向け会報に執筆した文章をまとめた本を出版した。生前の思いを伝える内容で、昨年6月に出版した「上巻」に続く「下巻」。2002年4月から、凶弾に倒れ73歳で亡くなった19年12月まで、農地復興を目指した晩年の分を収めた。タイトルは「中村哲 思索と行動」。
 会の活動報告会も福岡市内で1日に開かれ、約250人が参加した。アフガン入りしていた支援担当の藤田千代子さんによると、東部ナンガルハル州内で、河川や湧水を利用した約5キロの用水路と、二つのため池を今年3月末までに完成させた。最大で約600ヘクタールの農地開拓が期待できるという。