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夏に新たな共同訓練 日米韓防衛相 情報共有を制度化


夏に新たな共同訓練 日米韓防衛相 情報共有を制度化 会談前に握手する(左から)木原防衛相、オースティン米国防長官、韓国の申源湜国防相=2日、シンガポール(共同)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【シンガポール共同=市川貴則】日米韓3カ国の防衛相は2日、シンガポールで会談し、安全保障協力を強化するためハイレベル政策協議や情報共有、共同訓練などの枠組みを制度化する方針で一致した。今後は各国が持ち回りで防衛相会談や参謀総長会議を開くと確認。3カ国共同訓練「フリーダムエッジ」を新設し、夏に初めて実施すると申し合わせた。会談後、合意内容を盛り込んだ共同声明を発表した。
 1日の日韓防衛相会談で、懸案だった火器管制レーダー照射問題の再発防止と防衛交流の本格再開に合意したのを受け、対北朝鮮を中心に3カ国の連携強化を図る。
 日米韓防衛相の対面会談は昨年6月以来。木原稔防衛相、オースティン米国防長官、韓国の申(シン)源(ウォン)湜(シク)国防相が参加した。
 会談では、北朝鮮による弾道ミサイル発射を非難。日米韓が昨年12月に稼働させた弾道ミサイル情報を共有するシステムに関し、年末までに更新すると確認した。共同訓練「フリーダムエッジ」は複数領域で行うとしており、サイバー空間も対象になるとみられる。
 日米防衛相会談も開催し、自衛隊と在日米軍の指揮・統制枠組みの見直しや防衛産業協力を巡り、連携を再確認した。
 5月の会談に続き、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設など米軍再編計画を推進する方針に関しても改めて確認。共同の訓練や情報収集を念頭に「(日本の)南西地域で日米の共同プレゼンスを着実に拡大していく重要性」について一致した。
 日韓とオーストラリアの3カ国防衛相会談も初開催した。