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自民、透明性「一歩前進」 資金集めに懸念の声も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 自民党からは6日、同党の政治資金規正法改正案の衆院通過に関し、透明性向上に向けて「一歩前進した」(石破茂元幹事長)と評価する声が上がった。規制強化に伴い活動資金が集めにくくなるとの懸念も出た。
 茂木敏充幹事長は与野党協議を踏まえ「取り入れられるものはできる限り取り入れた。多くの賛同を得て成立に万全を期したい」とのコメントを発表した。
 公明党の山口那津男代表は東京都内の会合で「各党の議員が胸に刻んで出直すような国会の総仕上げをすべきだ」と呼びかけた。石井啓一幹事長は国会内で記者団に「ほぼわが党の主張通りの中身になった。大きく評価したい」と語った。
 石破氏は記者団に、野党が改正案の「抜け穴」を指摘している点に触れ「これからも透明性を高める努力をしなければならない」と述べた。
 改正案は、政治資金パーティー券購入者名の公開基準額を「5万円超」に引き下げると明記した。ある自民幹部は今後の資金集めを憂慮し「本当は『10万円超』が良かったが、仕方ない」とこぼした。
 自民の石井準一参院国対委員長は記者団に、改正作業の発端となった派閥裏金事件で国民の信頼は失墜していると説明。7日以降の参院審議を見据え「信頼を取り戻すには参院らしい熟議が必要だ」と訴えた。