5月の静岡県知事選で初当選した鈴木康友知事が12日、共同通信のインタビューに応じ、リニア中央新幹線の静岡工区の認可について、整備と環境保全との両立が前提になるとの姿勢を改めて示した。
水資源への影響を懸念する声が強いことを踏まえ「100%賛成を得られることはない。あらゆる環境が整った段階で、最終的には政治家としての決断も必要になる」と述べた。
岐阜県恵那市のトンネル掘削工事現場にある観測用井戸で基準値を超える有害物質が検出されながら、同県への報告が遅れたJR東海の対応に「国家プロジェクトを動かしているわけだから、うっかりミスでは済まない。緊張感を持ってほしい」と苦言を呈した。
鈴木氏は、リニア整備がもたらす最大の利点として、県内駅への東海道新幹線の停車本数増加を挙げた。「どのくらい本数を増やせるか、JR東海から具体的な答えを引き出さなければならない」と話した。
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環境保全との 両立前提強調 リニア、静岡知事
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琉球新報朝刊