有料

批判回避最優先


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 元衆院議員の中林美恵子早稲田大教授の話 岸田文雄政権が今国会中の改正政治資金規正法の成立にこだわった理由は、裏金問題に素早く対処したと国民に印象付けるためだ。批判をかわすことを最優先した結果、本来の目的であるべき政治資金の透明化に関し踏み込んだ議論がないままの成立となった。相次いだ法案修正も、落としどころを探ったと感じる。与野党ともにきちんとした目的意識と戦略に基づいて行動していなかった。今国会の法改正で議員に「確認書」の提出が義務付けられ、作業が煩雑になる。議員のためにも国民のためにもならず、何のための法改正だったのか疑問が残る。