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裸同然ポスター 「暴力的」と批判 候補者「表現の自由」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東京都知事選の選挙ポスター掲示板に裸同然の女性のポスターが張られたことについて、交流サイト(SNS)などで批判が高まっている。識者らは「一方的に性的画像を見せるのは暴力的」と指摘。警視庁は20日、都迷惑防止条例違反容疑でポスターを張った陣営の候補者に警告した。候補者は21日午前の取材に、ポスターは撤去中だとし「性的な表現の自由を表そうとした」と主張した。
 性教育などについて発信する「#なんでないのプロジェクト」の福田和子代表は、子どもへの影響を懸念し「一方的に見せるのは暴力的だ」と批判。一般社団法人“人間と性”教育研究協議会の水野哲夫代表幹事は「暴力性を伴えば、表現の自由ではない」と話した。
 武蔵野美術大の志田陽子教授(憲法学)は、設置方法などに「配慮があってもいい」と指摘する一方、表現の自由を保障する観点では、政治的主張は見る人の不快感より優越し、これらの画像を使って訴えていることも含め「有権者に判断を委ねるべきだ」と述べた。