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勝連ミサイル部隊参加 来月末から日米訓練 実弾輸送も計画 沖縄


勝連ミサイル部隊参加 来月末から日米訓練 実弾輸送も計画 沖縄 12式地対艦ミサイル発射機の前に並ぶ自衛隊員ら=3月、うるま市の陸上自衛隊勝連分屯地
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 陸上自衛隊は21日、米海兵隊との実動訓練「レゾリュート・ドラゴン24」を7月28日から8月7日まで実施すると発表した。うるま市勝連分屯地に発足した第7地対艦ミサイル連隊が初参加する。勝連と石垣市、宮古島市の駐屯地で12式地対艦ミサイル展開訓練を実施する。実弾を輸送する訓練もあるが、陸自は「細部は保全上の理由から回答を控える」としている。

 一部の公道も使用する予定。与那国空港や新石垣空港では自衛隊機が離着陸する。関係者によると与那国町の久部良港、祖納港の使用も検討している。伊江島補助飛行場では、米軍機による物資投下訓練を実施する予定。県は周辺住民の安全確保について対策を問い合わせている。

 石垣島と与那国島には米軍が自衛隊と戦術などをすり合わせる共同調整所を設ける。関係者によると、自衛隊機で米軍関係者を新石垣空港に運ぶ。与那国島では負傷者を運ぶ訓練も計画され、駐屯地から公道を使って空港へ運び、自衛隊機で那覇へ輸送することを想定する。駐屯地には米軍のレーダーを設置する。

 うるま市の天願桟橋に民間船が運んだコンテナを車両に載せ替えて浦添市の米軍牧港補給地区(キャンプ・キンザー)まで公道を使って運ぶ。

 久米島町の鳥島射爆撃場を共同訓練で初めて使用し、日米の攻撃ヘリなどによる実弾射撃訓練を予定している。那覇病院や那覇基地、白川分屯地、キャンプ・ハンセン、キャンプ・コートニー、嘉手納基地、キャンプ瑞慶覧、普天間飛行場なども使う。

 ハンセンに拠点を置く部隊が、海兵隊の新作戦構想EABO(遠征前方基地作戦)を担う第12海兵沿岸連隊に改編されて初めてレゾリュート・ドラゴンに参加する。自衛隊から約5700人、米軍から約3200人が参加し、合計すると過去最大規模となる。  

(明真南斗、知念征尚)