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グアムに海兵沿岸連隊 数年内配置 米司令官「中国に対抗」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ワシントン共同】米海兵隊のスミス司令官は21日、小規模で即応力のある海兵沿岸連隊(MLR)を数年内に米領グアムに配置すると明言した。沖縄を拠点とする第4海兵連隊をグアムに移転し、改編する見通し。スミス氏は、MLRについて「中国の攻撃に対抗するために設計された」と述べ、日本や韓国、フィリピン防衛のための抑止力となると強調した。共同通信など一部メディアとワシントンで記者会見した。
 海兵隊は2022年、ハワイにMLRを創設。続いて23年11月に沖縄県内の第12海兵連隊を第12MLRに改編した。グアムに置かれるのは3番目のMLRとなる。
 スミス氏は「グアムからフィリピンに迅速に展開できる」と説明した。日本やフィリピンなど同盟国に対する米国の防衛義務に改めて言及し、中国の攻撃は「迅速な報復を招く」とけん制した。
 在日米軍再編に伴う在沖縄海兵隊のグアム移転が今年12月に始まると指摘。普天間飛行場の辺野古移設工事は順調に進んでいるとの認識も示した。
 4月の日米首脳会談で合意した自衛隊と在日米軍の指揮・統制枠組みの見直しに関しては、日本側と協議しながら進めると語った。日米の指揮統制の連携は「まだ発展途上だ」とも述べ、相互運用性の向上に努めるとした。記者会見に同席した陸上自衛隊の森下泰臣陸上幕僚長は「陸自と海兵隊の連携を強化し、インド太平洋の平和と安定に貢献する」と表明した。