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日独、中国過剰生産へ連携 経済安保、防衛で協力


日独、中国過剰生産へ連携 経済安保、防衛で協力 共同記者会見を終え、ドイツのショルツ首相(右)と握手する岸田首相=12日、ベルリンの首相府
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ベルリン共同】岸田文雄首相は12日午後(日本時間13日未明)、ドイツのショルツ首相と会談し、共同記者会見に臨んだ。中国による過剰生産問題や経済的威圧への対処を巡り「連携を強化していきたい」と強調。経済安全保障に関する日独の協議体新設に関し「同盟国や同志国の一致した対応が重要だ」と述べた。ショルツ氏は「特定の国や地域への供給依存を減らすために経済安保の強化が必要だ」と語った。両首脳は防衛分野の協力進展もアピールした。
 岸田首相は13日午前、政府専用機で帰国の途に就いた。
 日本政府内ではドイツに関し「経済面で中国寄り」(政府高官)との認識が広がる。会見で岸田首相は、自由で公正な国際経済秩序を維持、拡大するため「産業構造や高度な技術力を持つ日独の連携が重要だ」と指摘。ショルツ氏とこうした認識を共有したと述べた。
 安保面では、欧州・大西洋とインド太平洋は不可分だと言及。次回の早期開催に合意した外務・防衛閣僚会合(2プラス2)の枠組みを活用しながら、連携をさらに強化する考えを表明した。
 岸田首相は次世代情報通信技術の研究開発、サイバー分野での連携、信頼できる人工知能(AI)の実現に向けた協力も推進すると語った。