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容疑者、入念に準備か 弾50発購入、射撃練習も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ミルウォーキー共同】トランプ前米大統領が銃撃された暗殺未遂事件で連邦捜査局(FBI)は15日、射殺されたトーマス・クルックス容疑者(20)の携帯電話の通信記録などを解析していると明らかにした。単独犯とみて捜査している。CNNテレビは同日、容疑者が事件当日に銃弾50発とはしごを購入していたと報じた。前日には射撃場で練習していたといい、事前に計画し入念に準備していたとみられる。
 バイデン大統領は14日、ホワイトハウスの大統領執務室で演説し、党派対立が激化する中「米国では意見の違いを投票で解決する。銃弾ではない」と国民に冷静な対応を求めた。演説に先立ち、事件時の警備状況を検証するよう関係機関に指示したと説明。トランプ氏と13日夜に話し「短いが良い会話」だったとも明らかにした。
 事件は13日、東部ペンシルベニア州で開かれたトランプ氏の選挙集会で発生。米メディアによると、容疑者は120~150メートル離れた建物の屋根から半自動小銃を撃ち、トランプ氏は右耳を負傷、集会参加者の1人が死亡し、2人が重傷を負った。大統領警護隊(シークレットサービス)が容疑者を射殺した。銃撃の直前に屋根の上にいる容疑者を複数の人が目撃し、警察官がはしごで上った。容疑者は銃口を警察官に向けて引き下がらせ、すぐにトランプ氏に向けて撃ち始めた。
 容疑者は地元の射撃クラブのメンバーで、ワシントン・ポスト紙によると、半自動小銃は父親が2013年に合法的に購入し所持していた。容疑者は今年5月に短大を卒業、秋には大学に進学予定だった。
 CNNによると容疑者は起爆装置も身につけており、集会会場の外に止めてあった車のトランクには爆発物が積まれていたという。