有料

ドローン無力化 日米が共同研究 マイクロ波、開発加速へ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 防衛省は16日、飛来する無人機(ドローン)に照射して無力化する防衛装備品の開発に向け、高出力マイクロ波システムに関する日米共同研究の開始に米国防総省と合意したと発表した。研究期間は6年。共同で試験を実施してデータを共有し、実用化を加速させる。
 ドローンはロシアによるウクライナ侵攻などで軍事利用が進んでおり、大量のドローンを一斉に飛ばすような攻撃への対処が課題となっている。
 高出力マイクロ波は、照射すると電子機器に誤作動を引き起こし、故障させる機能を持つ。広範囲に照射できるため、大量のドローンへの対処が期待できる。
 迎撃ミサイルなどに比べてコスト面にも優れ、防衛手段への活用が見込まれている。
 防衛省は2021年度に研究を開始し、米国も研究を進めてきた。日米両政府は23年1月の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、防衛装備の高度化に向けた技術協力に合意。高出力マイクロ波に関する共同研究は、その一環として行う。
 米国内の試験場で共同試験を実施しデータを共有。電子機器への照射の効果を共同で評価し、改善点などを洗い出す。