【ワシントン共同】台湾から約110キロの離島・与那国町の糸数健一町長は30日、訪問先のワシントンで、南西諸島の防衛強化を通じて抑止力を高め、中国に台湾侵攻をためらわせる必要があると強調した。「台湾有事は何としても避けなければならない」と訴えた。日本企業の駐在員との会合で語った。
台湾への関与に消極姿勢を示す米共和党のトランプ前大統領に関して「米議会は国益の毀損(きそん)を許さないだろう」と述べ、大統領に返り咲いた場合でも対中政策では台湾重視の超党派対応が期待できるとした。
中国軍機による26日の初の日本領空侵犯は「明らかに計画的だ」とし、日本の対応能力を確認する狙いだと指摘した。「日本の反応が弱ければ、エスカレートすると危惧している」と述べた。
糸数氏は米国笹川平和財団の招きで訪米。米政府関係者らとも会い、南西諸島防衛について意見交換した。
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