県議会土木環境委員会(仲里全孝委員長)は11日、名護市の安和桟橋前で発生した死傷事故について、沖縄防衛局から提供を受けたビデオの映像を確認した。与党の5人は閲覧せず、仲里委員長への不信任案動議を提出した。県政野党議員が閲覧した。
仲里委員長によると、映像は30~40秒程度で、「2台出し」の様子も映っていたという。野党側は閲覧後の質疑で、車道と歩道の間にガードレールの設置などを求めた。
事故で重傷を負った女性の代理人はプライバシーの侵害などを理由に閲覧中止を求める申し入れ書を県議会に提出していた。これを協議せずに映像を閲覧したことなどを受け、与党は委員長への不信任案動議を提出した。議会事務局によると、過去に常任委員会で委員長への不信任案が提出された記録はない。動議は賛否同数となり、委員長代理の副委員長の裁決で否決された。与党は審議を退席。委員会終了後の会見で「禍根を残しかねない乱暴な委員会運営だ」(山内末子氏)と批判した。
(沖田有吾、南彰)