衆院選は289小選挙区のうち、立憲民主、共産両党が142選挙区で競合した。28日午前0時時点で、自民、公明両党公認候補に加え、派閥裏金事件に関与し自民非公認となった無所属候補らを合わせた与党系52勝に対し、立民は44勝して善戦。与党公認候補と立民、日本維新の会、共産、国民民主党の主要4野党のいずれかの候補が「一騎打ち」でぶつかった52選挙区では、与党22勝、4野党は計19勝となった。
2021年の前回衆院選では立民、共産、国民、社民党の4野党が一本化を進め、与党公認候補と野党一本化候補は217選挙区で争ったが、今回、一騎打ちは全選挙区の2割弱。立民と共産の競合も全体の半数近くに及んだ。
野党乱立傾向が強まったものの、派閥裏金事件を受けた自民への逆風で、野党が一定の議席を確保した。
立民、共産競合の142選挙区の中には、裏金事件を巡り自民非公認となった無所属候補が出馬した福島3区、埼玉6区、東京11区、福井2区、兵庫9区がある。兵庫9区は自民非公認で無所属の西村康稔氏が当選したが、それ以外の4選挙区は立民候補が当選した。
このほか、和歌山2区で、裏金に関わり自民を離党した世耕弘成氏が当選を果たした。
維新は大阪3区、5区、6区、16区、兵庫2区、8区の関西6選挙区で公明と初めて対決した。大阪3区、5区、16区は維新候補が当選した。
(共同通信)