秋の沖縄は毎週末どこかで祭りが開かれています。10月の最後の土日には「てだこポケットフェスタ~第46回浦添てだこまつり~」が開催されました。これまで、てだこまつり会場として使用してきた陸上競技場が新体育館建設工事により利用制限がかかるため、今年はメーン会場を浦添カルチャーパークに変更。これまでのまつりのイメージをガラッと変え、各ブースをポケットに見立て、ポケットから楽しいことが飛び出してくることをイメージした新しい祭りとなりました。
浦添市から約90キロ 世界自然遺産の地の伝統
NTTドコモが子どもの成長を後押しする目的で立ち上げたブランド「comotto」のブースでは、子どもたちが真剣にワラで縄をなっている姿がありました。
国頭村奥間区伝統の「願綱(ニゲーヅナ)」作りの体験です。奥間区は旧暦8月15日に豊年祭と隔年で大綱引きが行われています。提灯行列と共に若按司3人をみこしに乗せた大綱引きは400年の歴史を持ち、沖縄の大綱引き文化の先駆けと言われています。その大綱と同じワラ、同じ技術で縄をない作る「ニゲーヅナ」。これをはちまきのように頭に載せ、大綱を引き五穀豊穣、無病息災を天に捧げるのです。
ニゲーヅナは数本のワラを組み合わせ、ねじりながら作っていきます。参加者にレクチャーするのは奥間区青年会のみなさん。ささっと作っていきますが、実はきれいに作るのは簡単ではありません。緩みが出たり、ほどけてしまったり・・・。体験した高校生は「作り方はシンプルだけど、技術が必要で難しい」と何度も直しながら作っていきました。
子どもと参加した宜野湾市の女性(42)は「見るのと実際やってみるのは全然違う。願綱の存在を知ったのも初めて。やんばるの伝統文化を体験する機会はめったにないので、よかったです」と声を弾ませました。
NTTドコモは「世界自然遺産推進共同企業体」の事務局企業として、希少種や自然環境の保護に取り組んだり、世界自然遺産に関する普及啓発活動を行ったりしています。今回はその一環として、やんばるの伝統文化を通じて子供たちに自然について考える機会をもっていただきたいとcomottoブースでこの体験を出店したそうです。
スマホネーティブに必要な学びとは
ブースでは子どもたちがタブレットでなにやらゲームをしている姿も。
複数の飛行機がぶつからずに飛び立つためには、それぞれどの方向に向ければいいのか。決められた時間内で完成させていきます。「ここ?」「あ、ぶつかる」「クリアできた!」。子どもたちの歓声が響きます。
子どもたちが熱中していたのはただのゲームではありません。遊び感覚で学びながら、思考力・想像力を育む今話題のSTEAM通信教材です。STEAM教育とはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学、ものづくり)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の頭文字を合わせた造語で、従来の知識詰め込みではなく、分野を横断して学び、問題を見つける力や解決する力を育むものです。技術が発展し、変化のスピードが早い現代を生きる力を育むために国も推進しています。
「楽しかった~!」と充実の表情を見せる娘に父親(31)は「スマホでYouTubeを長時間見ているのが悩み。スマホやタブレットで遊ぶなら、学べるこっちがいいですね」と話します。
これはNTTドコモが提供するcomotto(コモット)という子育て応援ブランドの中のコンテンツの一つ。「子どもの未来をもっと」から名付けられたcomottoは、全国の子育て中のドコモ社員による社内横断プロジェクトとして2023年3月にデビュー。さまざまなパートナーとともに楽しみながら学べるコンテンツや経験を通し、安心・安全に子どもの成長を育むことを目的にしています。
祭りという楽しい場所で、普段はなかなか接することの少ない伝統文化に触れたり、ゲームを通じて柔らかい考え方や反射力を鍛えたりする体験をした子どもたち。「今後も子どもたちの経験と知識を広げるお手伝いをしていきたい」というドコモの活動にこれからも注目していきたいと思います。