冬の風物詩ミジュン


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 葉桜からツツジの季節を迎えると沖縄の冬の釣りの風物詩ミジュン(イワシの一種)釣りで各地の漁港は大フィーバーする。世界中の海で最も数が多い魚だが、ほとんどが大きな魚の餌になるので「鰯」と書く。外海の大きな魚から逃れるように安全な漁港内に大きな群れで入ってくる。餌なしでも小さなサビキ仕掛けに針の数だけ食いついてくる。中には網ですくうおばさんも見かける。ピーナツを食べるように、釣っても釣っても釣りたくなる女性、子どもたちには大人気の釣りである。釣りの中では最も確率、安定度が高く、釣れ出すと1カ月ぐらい同じ場所で釣れるが、天敵のガーラが時々群れを襲うと分散することがある。よく観察すると船影などの安全な場所に集まり、朝夕に分散回遊して餌を食べるが、大きな魚が接近すると真っ黒になるほど群れとなって身を守るようだ。ミジュンの天敵はガーラなので、ミジュンが集まる漁港には朝夕必ずルアーマンがガーラを狙っている。

『現在釣れている漁港』
 2週間ほど前から那覇西洲が釣れ出した。ここの群れは大きい。泡瀬一文字で大群が見えるがここでは釣る人がいない。近くの中城浜漁港などで釣れている。熱田漁港に入るかも? 金武浜田漁港は名所で釣れ出したようだ。そのほかミジュンがよく入る漁港は南部では港川、馬天港。宜野湾漁港、北部は名護、本部、宜名真、奥の漁港など。

『各地の釣果』
○初めての大物は49センチのボラ。北中城小6年比嘉聖椰君。14日、お父さんと前兼久漁港で浮き釣り、ボラの強烈な引きに大感激した。
(投稿メール)

○釣歴2年でチヌ10匹、こんな数釣りは初めてだ。15日、山原汀間漁港外側のテトラから国吉達也さんと国仲幸二さん。午後10時ごろから午前5時ごろまでの夜釣り、最大38センチのチヌなどハリス2号のウキ釣りで。(マンモス小禄)

○ルアーで50センチオーバーのチヌをゲット。14日、クラブ名礁会の宮城春さん。屋我地の浅場で午前中は波があったが、ポッパーにノーヒット、ミノーにチェンジして38・6センチのチヌ、海が穏やかになった午後1時ごろ50・2センチのビッグサイズがヒットした。チヌ狙いのコツは同タイプのルアーで色をいろいろ変えること。ルアーはカルティバミランシャッドレッド6・5センチ、6グラム。(サンノリー北谷)

○グレ狙いにカツオ6本残波岬。夜にヒットが多い大型グレを狙って稲福宏さん。13日夜中からサオを出し、早朝午前6時から昼までにカツオ6本、隣の釣り人も3本の釣果。棚は10―15メートル。(マンモス泡瀬)

○金武海岸浅場でチヌ4匹。6日、新垣薫さん。夕方2時間の釣果。
(シーランド宜野湾)

○金武湾のマジク健在。12日、釣歴30年のベテランの西村正昇さん。47・5センチのヨナバルマジクを釣り、型は大きくないがマジク釣りの面白さを忘れないでとPR。
(シーランド宜野湾)

 フィッシング沖縄社・城一人 098(933)2073 メールfishing@ii-okinawa.ne.jp

【写真説明】上から
(1)西洲のミジュン釣り場
(2)小6比嘉君の初めての大物ボラ
(3)釣歴2年でチヌの数釣り。国吉さん(右)と国仲さん
(4)50・2センチのチヌをルアーでゲットした宮城さん
(5)グレ狙いでカツオを釣った稲福さん
(6)金武海岸でチヌを釣った新垣さん
(7)金武湾でヨナバルマジクを釣った西村さん