友人で海人の池原憲和さんの誘いでアーラミーバイを釣りに行くことになった。個体数が決して多くはない魚だが、産卵期に当たるこの時期は狙って釣ることができるという。パワーフィッシングの代名詞ともいえるこの魚を、この海人はなんとPE3号のルアータックルを使ったジギングで狙う。ヒット直後の突っ込みさえしのげば、30キロまでは高確率で捕ることができるのだとか。
大魚の潜む「巣」をピンポイントで攻めた。池原さんは開始直後からアカジンやジセーミーバイなどを快調に釣り上げていく。アーラと思しき大物のヒットも一度あったが、フロントフックを伸ばされてランディングには至らなかった。
一方、私にヒットしてくるのはカンパチのみでミーバイからの魚信はない。どうやら私と池原さんとではジャーク(ロッドをしゃくること)のパターンに違いがあるようだった。
「ジグを小刻みに素早く動かすといいよ」と池原さんのげきが飛ぶ。アドバイス通りのアクションに変えると、すぐさまヒットした。強烈な引きをいなして5分ほどのファイトで浮いた魚は本命のアーラ17キロ。正確なポイント選びと的確なジャークによって、十分に狙って釣れる魚だということを感じた。
【各地の釣果】
◎釣り人の協力でアーラ
剛竿がまくえ100号に意外にも小さめのハリ、その先にテラピアを泳がせて7日23時、呉屋哲夫さんは辺戸の海岸で38キロの大アーラを食わせた。単独釣行の身に取り込みは壮絶を極め、岩礁をこする道糸に「無理か」と思う。そこへ夜明けを待つ見知らぬフカセ師が駆けつけ、ズブぬれになりながら手を貸してくれたという。「親切な釣り人の手助けがあってこそ取り込めた」と感謝する。
◎伊是名、タマンに沸き立つ
はつり業を営む比嘉組のメンバーは、休日になると釣りクラブ「琉釣会」に変身する。16日は伊是名島と座間味島に分かれ、浜からぶっ込み釣りを楽しんだ。代表の比嘉浩一さんは伊是名でタマン10匹と猛爆。「仕事もそうであってほしい」と仲間は期待を寄せる。
◎大型チンシラー
「チヌより美しい姿形に力強い引き、それと味」。チンシラーの魅力をそう話す松崎賀恭さんは、例年この時期の前垣で釣れるのは大型のメスだが、今年はまだ来ないと頭をひねる。もしかしたらロングランの兆候かもしれないと分析し、15日、前垣で52・4センチのオスのチンシラーを釣り上げ「4月まで竿を出してみたい」と期待を寄せた。
◎スーガマでツチホゼリ
海が荒れて出船の機会が少ないと、プレッシャーを解かれた魚の警戒心が緩み思わぬ大漁にわくことがある。2日、スーガマに出た第三吉丸の周りには脂が乗った40~50センチのオキアジがわき出し、西田吉嗣さんはまたたく間に13匹を釣り上げた。その後、3キロ級のシルイユー2匹を追加し、仕上げにスーガマ名物のツチホゼリを取り込んだ。この時期限定のホエールウオッチングも楽しめたという。
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(新報アングラーズペンクラブ・大城耕)
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