沖縄の釣り対象魚の多くは梅雨時に産卵期を迎えるが、この時期の魚は釣りづらい。特に大潮時はベテランにとっても手ごわく、「(魚も)陣痛で食欲どころではないようだ」と休眠宣言するグルクン愛好家も多い。
マンモス丸の初代キャプテンの宮里潤さんは、24時間グルクンのことだけを考えていた。とある梅雨期に、彼は魚探に2種類の群があることに気付いた。一つは岩礁帯の中層に群れ、もう一つはべったりと底に張りつくようにしていた。
前者は回遊性で後者は岩礁に居付いた群だろうと彼は考えた。ところで、食い渋るグルクンに手を焼くこの時期を「3匹釣ったらまた移動」と活性の低さを表現することがあるが、宮里さんの観察では産卵を控えた回遊組は神経質で、釣り上げられると群が散るのだという。
そのため3匹釣れると移動しなければならない。一方、居付いたものは神経がずぶといのか入れ食いすることもあるという。魚探に群を確認したら、2度3度と真上を走らせ移動しないことを確かめてアンカーを打つことがコツと話す。それともう一つ。「今回は産卵しない組」という20センチ前後の活性の高い群があるというから、グルクン釣りも「宝探し」の様相を呈して面白い。
さて、今月29日は沖釣り派の祭典「はごろもカップ沖釣り大会」だ。きっと産卵期のジレンマを脱した釣りが楽しめるだろう。申し込みは13日まで。問い合わせは宜野湾市観光振興協会098(897)2764。
【各地の釣果】
◎古宇利島で見て釣る
夫婦でフカセ釣りを楽しむ喜友名智恵美さんは5月30日、古宇利島の堤防で54・2センチのガーラと36・5センチのカーエーを釣り上げた。「コマセを打って(ターゲットを)浮かせたところで、刺し餌を送り込むと引っかかる」と言い、魚の動きを見ながらのサイトフィッシングは楽しいと話す。
◎久高沖グルクン大漁
的確な釣り指導が評判のシーランド南風原店の奥平国雄さんは5月29日、グルクンの釣況を探りに西原漁港から大漁丸で久高沖に繰り出した。100号オモリが流される激流で、午前中に本命のグルクンは釣れずあきらめムード。しかし午後、待望の1匹目が釣れるとその後は連発。結果5時間で77匹の大漁になった。「船頭の腕とサビキが大漁の秘訣(ひけつ)」と話した。
◎黒島沖でカジキ90キロ
体色のとらえ方で和名と英名が異なるクロカジキは英名でブルーマーリンという。石川正良さんはカジキのジャンプやテールウォーク、それに生きている時の鮮やかなブルーに魅了されている。5月25日は友人のボートで渡嘉敷村黒島沖をトローリング。265センチ、92・2キロのクロカジキをヒットさせた。
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(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)
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