黒島は石垣島の南西約18・5キロに浮かんでいる。島はハートの形をし、海岸線はほとんどが遠浅になっている。そのため魚釣りには不向きと思われるのか、釣りを目的に島を訪れる人は少なく、おまけに島の人でさえ磯釣りはやらないようだ。
つまり、この島の釣り場情報は皆無に等しかった。24日、お笑い芸人・さんさんずの石川賢二さんと共に、わずかな情報を頼りに島に渡った。
日中は泳ぎ釣りやグルクン釣りを楽しみ、メーンの夜は島で唯一水深のある黒島港でタマン狙いを試みたのだが、夕食後にすぐ釣りを開始する予定が、民宿「南来」の楽しい宴に時のたつのを忘れ、釣りを始めたのは夜明け前の午前5時になっていた。
スタートから30分、石川さんの竿(さお)に本命が食い付いた。しばらくやり取りを楽しみ、釣り上げたのは60センチ級のタマンであった。
翌日は西の浜で、出船までの約1時間、竿を出し、2キロ級のオーマチを釣り上げた。今回の遠征では大物こそ釣り上げることはできなかったが、八重山の海の豊かさを再確認する機会となった。
(取材・仲栄真修)
【各地の釣果】
◎辺戸岬大型ガーラ連発
今夏は大型ガーラの活性が高く、本島全域で大捕物が展開されている。20日、与那城守幸さんは辺戸の展望台下に入り、136センチ、38・5キロのロウニンアジをグルクマーの1匹掛けで仕留めた。同所では22日にも26キロが上がるなど、勢いは止まりそうもない。
◎屋我地でヨコフエダイ
屋我地水路は深く、最深部は25メートル以上もあるのでいろんな魚が出入りする。17日、津波正幸さんは運天港近くの海岸からタマン狙いで竿を出し、50センチ前後のヨコフエダイ(ナンバー)を立て続けに2匹釣り上げた。23日にも同サイズを上げているので、しばらく期待できそう。時合いは「潮止まりが良い」と話した。
◎那覇沖堤マクブ8キロ
那覇港沖堤の「真中」と呼ばれるポイントで74・5センチ、8・4キロのシロクラベラ(マクブ)が上がった。24日はタマン狙いで渡堤した具志堅正人さんの独り舞台。外海でカツオを狙う釣り人も近くで上モノを追う釣り人も不発の中、タマンを入れ掛かりさせた具志堅さんは、ついにはオキアミ餌のハリス6号に大型マクブをヒットさせた。
◎渡嘉敷沖グルクン好釣
小学4年生の比嘉高志君は沖釣りが大好き。パヤオでキハダ釣りの経験もあり、狙いはいつも大物。22日はおじいちゃんと渡嘉敷沖でグルクン釣り。マイタックル(自前の道具)を持参し、魚信をひろって、追い食いさせ、取り込むまで大人顔負けのパフォーマンスを披露した。
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(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)
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