チヌ釣り、数倍楽しく 小物には軽量タックル


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 古くから多くの釣り人に愛されているチヌ。最近ではルアーで狙うのも、打ち込みやウキ釣り同様にアングラーの間に定着している。西原町在住の諸見里勇夫(たけお)さんはルアーチヌ創成期からこの釣りを楽しむ一人だ。

 4日、諸見里さんの案内で恩納海岸に出掛けた。通常はPEライン1号に20ポンドリーダーというタックルで挑むという諸見里さん。しかしこの日彼が用意したのはナイロンライン4ポンドというUL(ウルトラライト)タックル。チヌのサイズが小さいときには、タックルの強度を落として魚の引きを楽しむのが彼流のチヌ釣りだという。
 10分ほどキャストを繰り返したところで、待望のヒット。ULクラスのロッドが曲がり、スリリングなファイトを楽しむ表情には余裕の笑みがこぼれる。
 「細い道具でのやり取りは最高に楽しいし、魚をコントロールする練習にもなる」という諸見里さんは見事なロッドさばきで難なくチヌをランディング。
 大物至上主義ではなくターゲットに合わせたタックルを選ぶことで、日常の何気ない釣りを何倍も楽しむことができるのではないか? そう思わされた今回の釣行であった。
(取材・大城耕)

【各地の釣果】
◎ミーバイの落とし込み釣り
 石川、屋慶名、泡瀬、金武といった漁港で週に2、3度竿(さお)を出す蔵当政明さんの釣果は年間120キロを超えるという。船や建造物、漁具の陰になったところなら水位は30|50センチもあればよく、餌のカニは甲羅をむく。4日は熱田漁港のスロープ付近で餌をゆらゆらと躍らせ3・5キロのミーバイを釣り上げた。

◎ケラマ磯で巨魚2匹
 4日、大物釣りの魅力に取りつかれた南釣友会の面々は、慶良間の南に点在する奥武の磯に渡った。同6番磯に上がった大城光浩さんは翌朝7時30分に28キロのガーラ、2時間後には38キロのミーバイを釣り上げた。餌はダツの切り身で、1匹目のガーラの食べ残しを「カリーもの」(縁起物)としてそのまま次に使ったのが良かったと信じている。

◎名護ビーチの初チヌ
 9月29日、坂本知穂さんは名護浄水場裏のビーチで初めて釣りを体験した。手ほどきをした荻堂俊さんがノーヒットに終わる中で2匹のかわいい収穫を得た。すっかりハマってしまい、今では毎週のように通っているとか。

◎第1回てだこ沖釣り大会
 浦添市観光協会は26日に『第1回てだこ沖釣り大会』の開催を決定。参加は8人のチームでも、個人でもよく、日釣振加盟の釣具店で受け付ける。詳しい問い合わせは浦添市観光協会098(876)1234。

 意見、要望をお寄せください。釣果写真、情報等も幅広く募集しています。
 (新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

4日、ウルトラ・ライトタックルでチヌ釣りを熱くする諸見里勇夫さん
5日、ケラマの奥武6番磯で2匹の大物を釣り上げた南釣友会の大城光浩さん(左)
3日、古宇利沖で釣った12キロのガーラを手に「釣りは爆発だ」と話す浦崎康一郎さん
4日、蔵当政明さんは熱田漁港のスロープ付近で3・5キロのミーバイを釣り上げた
5日、読谷村都屋で76センチ、5・4キロの大タマンを釣った比嘉敏さん
9月29日、坂本知穂さん(右)は名護浄水場裏のビーチで初釣りを体験した