釣り人の強い味方に 伊良部「海坊」のガイド


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 宮古の方言で海遊びや魚釣りを熱狂的にする人のことを海坊(インボウ)と呼ぶ。ダイナミックな宮古の釣りを知り尽くした海坊が、宮古島市伊良部に釣り宿を開いたと聞いて早速取材に出掛けた。

 釣り宿の名は「白金家」。自宅を改造したアットホームな雰囲気が売りで、幼少期から海坊と呼ばれる下地さん親子が磯釣りから船釣りまでを案内するので心強い。
 11日、残念ながら取材当日は低気圧の影響で大しけとなり、予定した船釣りは中止になった。代わりに伊良部島や下地島の磯周りを案内してもらった。下地島は通り池のガーラやミーバイといった大物釣りで有名だが、そのほかにもチヌや、タマン、カーエー等の超A級ポイントが数多くあり、釣り人にとってはまさに釣り天国の島である。
 翌日、風裏となる島陰で4時間ほど船釣りを楽しんだ。港から十数分のポイントながらグルクンは入れ食いし、5キロと3キロのカスミアジも釣れた。伊良部の海の豊かさと海坊のガイドは、宮古を訪れる釣り人の強い味方になる。「白金家」0980(78)3888。
(取材・仲栄真修)

【各地の釣果】
◎運天港キチヌ56センチ
 チヌ類一筋に20年間竿(さお)を出す比嘉浩樹さんの季節が到来した。「屋我地のチヌ類の季節は運天港から始まり運天港で終わる」と話す通り、15日早朝はカニ餌をブッ込み56・3センチ、3・06キロのチンシラーを釣り上げた。シーズンは4月までのロングラン。
◎伊是名港タマン69センチ
 この時期タマン釣りの餌として絶大な実績を誇るのがシガヤーダコ。10日、金武で捕ったタコを持参して釣友と伊是名に渡った大城裕樹さんは、午後7時、港内で69・6センチ、4・32キロのタマンを釣り上げた。
◎嘉手納シマダコ3・5キロ
 ネーブル嘉手納裏の護岸は今、朝夕の上げ潮時に300―800グラム前後のイカが乗るという。18日午後11時、エギングに訪れた新崎盛朗さんの3・5号のオレンジゴールドのエギには3・4キロの大きなシマダコが抱きついた。
◎名護漁港タチウオあがる
 16日現在の型は70センチから1メートルとふぞろいだが、名護漁港でタチウオが数あがるようになった。シンキングミノーで活性を促すという島袋章司さんによると「今後はどんどん良くなり、居場所と層を突き止めれば1時間で50匹も可能」とか。
 意見、要望をお寄せください。釣果写真、情報等も幅広く募集しています。
 (新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

12日、短時間で5キロと3キロのカスミアジを釣ったさんさんずの石川賢二さん
15日、運天港でカニ餌をブッ込んで56・3センチのチンシラーを釣り上げた比嘉浩樹さん
10日、伊是名港でシガヤーダコを餌に69・6センチのタマンを釣った大城裕樹さん
18日、ネーブル嘉手納裏の護岸で3・4キロのシマダコを釣った新崎盛朗さん
16日、名護漁港でタチウオの居場所と層を突き止め数釣った島袋章司さん
16日、ファミリーフィッシングを楽しんだ新垣仁之真さんらは3・7キロのタマンを釣った