【中国時報】「甘蔗紙」工場が稼働 サトウキビかす利用


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 台湾中部の埔里に17日、台湾初のサトウキビの搾りかすで漉(す)いた「甘蔗(かんしょ)紙」の工場がオープンした。製紙工場としては初めて生産履歴制度を導入。どの職人が漉いた紙か分かるシステムになっている。工場関係者は、独特の風合いと手漉きの高級感で、安価な中国製品に対抗していきたいと、意欲を見せている。

 埔里はこれまで、台湾最大のサトウキビ生産地だったが、製糖業の斜陽化で、耕作面積も大幅に減少。地元の新しい特産品として「甘蔗紙」製作を模索してきた。生産履歴制度の導入によって、漉いた職人が分かることで、職人の意気を感じてほしい、としている。
 ある書道家は「甘蔗紙」は強くて破れにくく、力強い作風の作品作りに適している。発色もよく、手漉きの風合いも独特で、趣があると述べており、芸術家にも評価されている。