日本植民地時代の総督官邸で、現在は迎賓館となっている台北賓館に4月28日、台湾が中華民国に返還される際に締結された日華平和条約の締結の様子が、銅像などで再現された。設置されたのは、日本の全権大使・河田烈らの銅像5体。
台湾の国史館によると、銅像の設置は、米の独立記念館にヒントを得たもの。670万元(約2000万円)をかけて鋳造されたのは、条約に調印した葉公超、河田烈と、覚書の交換を行った木村四郎7、胡慶育、汪孝煕の銅像だ。
同条約は1952年2月17日、同館の2階で調印され、その後約2カ月の協議を経て8月5日、覚書を交換している。銅像を制作した台湾芸術大学の劉柏村教授は、残されたわずかな史料を基に、人物の表情まで如実に再現。銅像の出来栄えに「感慨無量だ」と述べた。