本部新港の回遊魚


社会
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 旧暦は新暦よりも1年で11日ばかり短いので、約3年に1回、閏(うるう)月を入れて帳尻を合わせる。今年は閏年で旧暦の5月が2度ある。そしてどういうわけか、閏年には釣果が思わしくないと、まことしやかに言われている。実際にはどうなのか分からないが、回遊魚の接岸が昨年より1カ月ほど遅れている、とは多くの釣り人の観察である。

 回遊魚のはしりであるミジュン(ミズン)は、3日時点で、南部では不安定。中部は東西で無に近く、北部は本部半島の一部に濃い群が寄っていた。だがこのミジュン、いれば釣れると思いきや、朝夕は活発に餌を求めるものの、陽が高いと絶食を決め込むから釣果は早起き次第になる。またミジュン釣りのオプションであるオニヒラアジの出没も、明け方と日没前後に集中するので計画の参考に。
 さて3日の本部新港では前日まで見られたオニヒラのボイル(ミジュンを追って、わくように現れること)は限定的だったが、多くの人がミジュン釣りに興じていた。今週は朝夕のマズメと、満潮が重なるので期待できそうだ。
【各地の釣果】
◎泊港でチヌ
 カーエーを狙う高校3年の宮城太樹君は、このところ泊港で釣果を上げている。26日は前日にカーエーを釣ったポイントで竿(さお)を出し、37・5センチ、960グラムのチヌを釣り上げた。
◎浜川漁港でタマン
 4月26日、中学2年の山城尋疾君は浜川漁港でタマンが釣れていると聞き、初トライ。ウキ下を底すれすれに調整してオキアミを仕掛けると、33・5センチ、570グラムのタマンが食いついた。
◎与根漁港で初釣果
 嘉数祐一さん一家は2日、与根漁港でフィッシング。小学3年のみゆちゃんが岸壁に沿って仕掛けを下ろすと、20センチのホウライヒメジが釣れた。「これでアバサー越えに成功」とか。
◎熱田漁港でイジュキン
 小学6年の兼本高誠君は大の釣り好き。お父さんやおじさんと共に北へ南へと釣行を重ねる。26日は熱田漁港で20センチ、100グラムのイジュキンを2匹釣り上げた。
◎比謝川河口でウキ五目
 比謝川河口に200匹を超えるこいのぼりが泳いでいる。その下で中学時代の仲間が集まり、竿を交えつつ大志を語り合う。釣れる魚はオヤビッチャ、アマイユ、ベラ等。まっいいか。
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(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

3日、本部新港でミジュンを釣った仲良しいとこの(左から)竜斗君、優太朗君、優花ちゃん
4月26日、泊港で37・5センチ、960グラムのチヌを釣った宮城太樹君
4月26日、浜川漁港で初めてタマンを釣った山城尋疾君(左)と宮里君
2日、与根漁港で初めてアバサー以外を釣った嘉数みゆちゃん
2日、比謝川で五目釣りを楽しんだ(左から)ラーソンキヤ君、長浜君、比嘉君、与那覇君
4月26日、熱田漁港でゴカイを餌に2匹のイジュキンを釣り上げた兼本高誠君