【中国時報】「蒋介石、現代化に貢献」 ハーバード大研究員本出版 通説では独裁者


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 ハーバード大学の陶涵研究員がこのほど出版した「蒋介石伝」が、その衝撃的な内容で話題を呼んでいる。これまで欧米では、蒋氏を独裁者と位置付けるのが主流だったが、同書は蒋氏が、台湾、ひいては中国の現代化に大きく貢献したと評価。その歴史的功績は、毛沢東を上回るともしている。

 同書は中、台、日、米、露などで新たに公開された蒋氏の日記などを基に書かれたもの。蒋政権は独裁的ではあったが、女性の地位向上や経済発展、台湾の現代化に大きく貢献しており、中国の現行政策は、むしろ蒋氏が示した方向性だったともしている。
 特に注目されているのは、蒋氏が1972年のニクソン訪中後、心臓発作のため約半年間、こん睡状態に陥っていたという新事実。75年4月、再度発作を起こして死亡するまでの経緯を詳細に記すなど、最晩年の蒋氏の意外な姿に、注目が集まっている。