コチ(ミナミマゴチ)は水底の砂泥に身を潜めてターゲットを待ち伏せる。射程距離は自己の体長ぐらいか。それ以上の距離だと触手を動かす気配がない。やがてベイトの群が潮流に乗ってやってくると、電光石火のごときダッシュで勝負をかける。砂煙が収まると、発達した口の中に全力でもがくベイトが確認できる。その後には、いったんは隊列を崩したベイトの群が、慣れた日常のリスクに再び秩序を整えて過ぎて行くのである。
コチが釣りたくて西崎に通うと話す上原努さんは、5月30日の夜から31日にかけて不眠で竿(さお)を出した。だがアタリはなく、31日の正午、冷凍の小ボラを投げ込んだところで睡魔に落ちた。えてして大きなヒットは釣り人のスキをつく。このとき、12時間以上も待って初めて魚からコンタクトがきたのだ。小ボラを飲み込んだ魚は無人の竿をたやすく締め込む。主不在の竿を手にしたのは朝に合流した息子の夏輝君と歩夢君であった。2人掛かりで巻き上げると71・5センチ、2・26キロを、その30分後には60センチ、1・26キロのコチを確保したのであった。「ガンバレお父さん」
【各地の釣果】
◎泡瀬ガーラ3兄弟
いま泡瀬周辺ではヒラアジ類がルアーや生きエビに好反応している。ウマヅラ、オニヒラ、ロウニンの3種類でいずれも60センチを超える良型だ。5月31日、高原小学校の桃原3兄弟は泡瀬漁港で生きエビを投げ込み、3種類のガーラをキャッチした。
◎都屋カーエー大型
「都屋漁港のカーエーは干潮に狙う」と話す早津伸之さんは5月30日午前3時、この日唯一のアタリを的確に捕らえ49・3センチ、2・57キロの大型を手にした。「まき餌におろしニンニクをたっぷりとブレンドすると魚の寄りが違う」とか。
◎本部でタマン67センチ
各地で産卵前後のタマンが食い止まらない。本部や今帰仁でタマンを狙う仲里貴博さんは6日、具志堅海岸で67・2センチ、3・96キロのタマンを釣った。餌のシマダコは前に行った釣り場で岩にしがみついていたところを捕獲した。
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(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)
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