【ベトナム】日本の新幹線導入 国営鉄道、政府に案提出


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 ベトナムの国営ベトナム鉄道は13日、北部の首都ハノイと南部ホーチミンを結ぶ「南北高速鉄道」(約1700キロ)に日本の新幹線方式を導入する意向を明らかにした。予備的な事業化調査を終え、新幹線方式が適当とする案をベトナム政府に提出した。政府側も前向きで来年の国会で検討する方針。

 現在、ハノイとホーチミン間は約30時間かかるが、高速鉄道が全線開通すれば6時間で結ばれるという。両都市に比べて開発が遅れている中部の経済発展にもつなげたい考えだ。
 総工費は約560億ドル(約5兆4千億円)に上る見込みで、日本の政府開発援助(ODA)やアジア開発銀行(ADB)からの資金調達を想定している。
 ベトナムは2020年までに全線開通したい意向。ただ財源や採算性の問題があり、ハノイや中部ダナン、ホーチミンの主要3都市と近郊を結ぶ短距離の路線を先行整備する案が現実的と日本側はみている。
 日本の国際協力機構(JICA)はベトナムの鉄道や道路、港を含む全国の交通網整備計画を作成中。ハノイやホーチミン、ダナンの3都市を起点としたそれぞれ90~300キロの部分開通構想を検討している。